こちらは、螺鈿蒔絵師「寺内一径」作　紅葉と菊の鼈甲　かんざしとなります。 赤と金で描かれた菊の花には、モザイク状にした鮑の螺鈿が嵌め込まれた純金の蒔絵で描かれております。 螺鈿は光を受け、翡やピンク色に煌めきます。 赤い紅葉の葉は、本漆に金を撒き研ぎ出す梨地仕上げとなっており、さしづめ蝶の鱗粉のように角度により金色へと変化いたします。 かんざしはバチ型ですが、ウェーブを描くように柔らかに変化し、優しくエレガントな雰囲気となります。 全体的に高級感のある華やかなお品です。 格の高い鼈甲ですので結婚式にお使いいただけます。 また中ぶりサイズで、絵柄も品格があるため、ちょっとしたお出かけにも最適です。 7センチ 11.5センチ 菊は、長寿を象徴する代表的な植物です。肌寒さが増す秋に、寒さに逆らうかのように美しく凛々しい花を咲かせます。放射線状に生えた花びらは太陽のよう。桜と並び、日本を代表する花としても知られています。 紅葉（もみじ） 楓は「長寿」を表します。また季節により色を変え、美しい色で人を喜ばせてくれることから「世渡りがうまく幸せになれる」という意味があります。 寺内一径氏 二代目　寺内一径氏　（今は三代目を娘さんが引き継いでいます）。 独特の作風で、作品はどれもモダンで美しくアーティスト気質のある職人さんです。 作品はどれも、華やかで豪華な雰囲気があります。 細やかなモザイクの螺鈿により光を自在に操り、華やかさを演出します。 ピカソのように対象を自分の感覚に捉える、独特の眼を持っているように思います。 草間弥生さんのような、と言えば分かりやすいかもしれません。一目でわかる個性は強烈で、不思議に惹かれていきます。 一径さんは人気作家でして、新品帯留めで7万程、かんざしですと30万円からいたします。 娘さん （寺内 智恵子 Chieko Terauch）の作品も美しく、今後が楽しみの作家さんです。